パーソナルトレーナー・ヘルスコーチをしている安藤ひろゆき(@PThiroando)です。
先日こんなニュースをネットで発見しました!2014年、最も食べられたダイエット食品はフルーツグラノーラ(記事がなくなってしまいました。。。)
説明文には、『食べずに痩せる、はもう古い! きちんと食べて痩せたいダイエッターたちに、2014年1番人気だったフルーツグラノーラをご紹介します。』と書かれています。
フルーツグラノーラっていつからダイエット食品になったのでしょうか?
というのは、置いておき、フルーツグラノーラがダイエットに効果的なのかを検証してみたいと思います!
フルーツグラノーラがダイエット食品になぜ、選ばれたのか?
先程のリンクにも書かれていたのですが、ダイエット支援アプリ『あすけん』が2014年1月~11月にユーザーが入力した約6,000万件の食事記録から市販食品のみの記録回数を集計したランキングで、フルーツグラノーラが第1位になったそうです。
TOP10は以下のとおりです。
1位:フルーツグラノーラ フルグラ(カルビー) 記録回数110,354回
2位:野菜一日これ一本(カゴメ) 記録回数85,090回
3位:調製豆乳(キッコーマン飲料) 記録回数78,011回
4位:1日分の野菜(伊藤園) 記録回数72,880回
5位:ビヒダスBB536プレーンヨーグルト脂肪0(森永乳業) 記録回数40, 264回
6位:マルチビタミン30日分(DHC) 記録回数35,716回
7位:すっきりCa鉄 低脂肪(雪印メグミルク) 記録回数31,390回
8位:ナチュレ恵megumi 脂肪0(雪印メグミルク) 記録回数29,782回
9位:ヤクルト(ヤクルト) 記録回数29,538回
10位:調製豆乳 カロリー45%オフ(マルサンアイ) 記録回数24,899回
これを見るとフルーツ、野菜、豆乳、乳製品といったものがダイエットをする方には人気なことがわかりますね。
野菜ジュースについては、前にこちらの記事を書かせていただきました。
トレーナー的な視点でお話するとこのランキングに入っているものは、「全てダイエット食品とは言えない。。。」というのが本音です。
フルーツグラノーラはダイエット食品なの?
一般的にダイエット食品というと、『体重を落とす』つまり、減量が目的だと考えられます。
そう考えた場合に、1位がフルーツグラノーラのというのには、賛成できません。
それについて、これからお話したいと思います。
フルーツグラノーラのカロリー
ダイエットをする方が1番初めに気にするのが、食品のカロリーではないでしょうか?
今回第1位になったメーカーさんのフルーツグラノーラのカロリーを見てみると
カロリーが223kcalと書かれています。
ちなみにこれは、50gのカロリーです。
50gとは、小さいお茶碗に軽くご飯を乗せたものの半分の量です。
これに牛乳やヨーグルトをプラスするとカロリーは300kcalを簡単に超えます。
ちなみにご飯(精米)1杯(150g)のカロリーは、252kcalです。
同じ量にすると約85kcalです。
そう考えると結構カロリーありますよね?
フルーツグラノーラには何が入っているの?
フルーツグラノーラの原材料はこちらです。(公式HPより)
オーツ麦、ライ麦、砂糖、乾燥果実(パパイヤ、レーズン、りんご、いちご)、ココナッツ、植物油、小麦粉、デキストリン、水溶性食物繊維(難消化性デキストリン)、精米、コーン、かぼちゃの種、アーモンド、食塩、小麦ふすま、玄米、グリセリン、加工デンプン、クエン酸鉄Na、乳化剤(乳を含む)、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、ナイアシン、パントテン酸Ca、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンA、葉酸、ビタミンD、ビタミンB12
と書かれています。
注目すべきは、『砂糖』が3番目に書かれているということとと、『酸化防止剤』以降のビタミン類です。
まず、砂糖が3番目ということは、フルーツグラノーラの中で3番目に多いものということです。
どういうことかというと、かなり砂糖が入っているってことです。
フルーツグラノーラが甘いのは、果物の甘さよりも砂糖の甘さの方が大きい可能性が高いです。
また、フルーツグラノーラは含まれる栄養素が多いように感じますが、ビタミンやミネラルが後から添加されているのが分かります。
つまり、成分表示の数値は添加されている栄養素も加味されているということです。
単純に成分表示だけで、各種栄養素が多いとは判断できないのです。
食物繊維がとれる?
紹介記事の中に書かれている『食物繊維は糖質の吸収をゆるやかにして太りにくくするほか、ダイエット中のお通じの大切な味方でもありますよね。』という説明があります。
食物繊維と聞くと、便通が良くなりそうなイメージがありますが、本当に他の食品よりも食物繊維が多ければ、便通が良くなるのでしょうか?
食物繊維は、『不溶性食物繊維』と『水溶性食物繊維』にわかれます。
不溶性食物繊維は、胃や腸で水分を吸収して大きくふくらみ、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にし、便通を促進すると言われています。
水溶性食物繊維は、粘着性により胃腸内をゆっくり移動するので、お腹がすきにくく、食べすぎを防ぎます。糖質の吸収をゆるやかにして、食後血糖値の急激な上昇を抑えと言われています。
便通を良くしたいなら、不溶性食物繊維を多く摂取する事が必要になります。
今回で言うと、オーツ麦やライ麦がそれに当たると考えられます。
先ほどご紹介したお米も、食物繊維の量に多少の差はありますが、便通に関しては、オーツ麦やライ麦と同等の効果は期待できます。
たんぱく質もとれる?
更に、『一緒にヨーグルトや牛乳を取ることによってたんぱく質もさらに補給でき、基礎代謝をアップさせる筋肉をつけることもできます。』という説明があります。
ヨーグルトや牛乳で取れるたんぱく質は少量です。
確かに筋肉の元はたんぱく質ですが、適切な刺激(運動)と休養など様々なバランスによって、筋肉がつきます。
たんぱく質だけを摂っても、筋肉はつきません。
また、基礎代謝の内訳の中で、筋肉が占める割合は、18%ほどです。
1年間一生懸命トレーニングしても、増える基礎代謝量は100kcal程度です。
そう考えると、少したんぱく質摂取を意識したからと言って、基礎代謝が劇的に上がる事はありません。
フルーツグラノーラはダイエット食品ではない。
ここまでお話したようにフルーツグラノーラはダイエット食品ではなく、食事です。
イエットで考えると食事というより、『おやつ』です。
なぜなら、糖質が非常に多く、カロリーもそこそこあり、たんぱく質が非常に少ないからです。
体重を落とす為にダイエットをするのであれば、もっと適している食品や食事法が沢山あります。
また、便通や栄養の事を考えるのであれば、ご飯と味噌汁(豆腐とわかめ)、納豆を食べていれば、フルーツグラノーラと遜色のない効果を得ることが出来ると考えられます。
自分に適した方法で食事を考える必要がある。
フルーツグラノーラを食べることを否定しているのではなく、あくまでもダイエットに適した食事ではないのです。
僕自身は、朝食は食べた方が良いと考えているので、手軽に朝食を食べるということで言えば、フルーツグラノーラはありです。
もちろん、先ほどご紹介した日本の朝食(ご飯、味噌汁、納豆)もオススメです!
どんな食事を取るかは、その人のライフスタイルや趣味趣向、継続が可能かどうかなど、様々な観点で見なければいけないので、一概にはどれがいいとはいえません。
また目的によっても、食べるものは変わってきます。
ダイエットが目的なら、イメージ先行で食事を取るのではなく、正しく中身を吟味した上で、何を食べるかを決めていきたいですね!
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