GLP-1ダイエットにご用心!

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筋トレで理想の身体に導く肉体改造のプロ。
科学的根拠に裏付けられたトレーニング理論を論理的かつ分かりやすく説明する指導法には定評があり、多くのクライアントから指名されるパーソナルトレーナー⇒詳しいプロフィールはこちら

安藤ひろゆき

東京でパーソナルトレーナーをしている安藤ひろゆき(@PThiroando)です。

 

最近、GLP-1(ジーエルピーワン)ダイエットという新手のダイエット方法が話題なのをご存知ですか?

どんなダイエット方法かと言うと、GLP-1ホルモン注射を打つことで、ダイエットができるというものです。

激しい運動も食事制限も必要ないのに、1ヶ月で数キロ痩せるということで話題になっているそうです。

 

僕がこのダイエット方法を知ったのは、このダイエットについて質問をいくつか頂いたからです。

その後、インフルエンサーの方がこちらのダイエット方法を紹介していた動画を見つけたのですが、コメント欄で批判が殺到し、今この動画を見ることはできなくなっています。

 

結論から言うと、このダイエット方法はキケンで、おすすめできるようなものではありません。

あるクリニックのサイトには

GLP-1製剤は、アメリカでは肥満治療として、ヨーロッパや韓国では抗肥満薬として認可されており、日本では糖尿病治療薬として厚生労働省で認可 されているので、安全性が保障されています。

と書かれていますが、このフレーズにも騙されてはいけません!

今回は、GLP-1ダイエットについてお話したいと思います!

GLP-1ダイエットとは?

GLP-1ダイエットとは、GLP-1ホルモン注射を打ち、GLP-1を投与することによって、減量をするというダイエット法になります。

 

GLP-1(グルカゴン様ペプチド1)は痩せホルモンなどと言われていますが、インクレチンと呼ばれるホルモンの1種で、食事をとると小腸から分泌され、膵臓のβ細胞を刺激してインスリンの分泌を促すホルモンです。

つまり、食事をすると自然と出るホルモンです。

 

そのホルモンがなぜ、痩せホルモンと言われているかと言うと、GLP-1はインスリンの分泌を促進すると同時に食欲を抑制する働きがあるからです。

この作用を利用して、食欲をコントロールして、減量をするというのが今回のダイエット法になります。

なぜ、自由診療なのか?

GLP-1には、インスリンの分泌促進や食欲抑制といった働き以外にもインスリンが分泌される膵β細胞の増殖を促す作用があるとされているため、日本では糖尿病治療薬として使用されています。

しかし、美容や痩身目的で使う場合には、保険適用にならず、自由診療となるのです。

最初に疑問に感じた点

この話を聞いて、最初に疑問に感じたところは、

「そもそも食事をすると自然と分泌されるGLP-1をダイエットのためとはいえ、外部投与することで本来持っているGLP-1の分泌機能への影響はないのか?」

ということです。

というのも、ホルモンを投与した場合、本来そのホルモンを分泌する機能が縮小や消失してしまう可能性があるからです。

その点についてはかなり調べたのですが、データやエビデンスがあまりなく、安全とも危険とも言えない状態でした。

GLP-1ダイエットは安全?

次にその他の安全性についてみていきましょう。

このダイエット法は、注射を打つということで、不安に思っている人も大勢いらっしゃると思います。

多く見かける注射は総称名:ビクトーザ、一般名:リラグルチドというものです。

詳しい説明はこちらをご覧ください。

医療用医薬品 : ビクトーザ

GLP-1ダイエットで使用されるGLP-1ホルモン注射と呼ばれている注射製剤は、GLP-1受容体作動薬というものになります。

GLP-1受容体作動薬は、先ほどもお話したように身体からのインスリンを出しやすくするためのものです。

そのため、インスリンを直接補充するインスリン製剤よりも安全だと言われてます。

とはいえ、国立国際医療研究センター糖尿病情報センターのHPには以下の説明が書かれています。

副作用のところに【下痢、便秘、嘔気】と記載があります。

また、特徴のところに

血糖値に応じて作用するため、膵臓のβ細胞への負担が少ない薬です。体重を減らす作用があります。単独の使用では低血糖の可能性が低い注射薬です。

と書かれており、低血糖になる可能性がないわけではないようです。

そう考えると必ずしも安全とは言い難いのではないでしょうか?

 

また、日本では肥満症の薬として承認されてないのも気になります。

しっかりと安全性が確保されているなら、すでに承認されていても良いと思うのですが。

2型糖尿病の治療薬として2010年から承認されて、臨床で使用されているになぜ未だに認可されていないのでしょうか?

海外で許可されているに騙されないで!

GLP-1ダイエットの安全性を示す際に

GLP-1製剤は、アメリカでは肥満治療として、ヨーロッパや韓国では抗肥満薬として認可されており、日本では糖尿病治療薬として厚生労働省で認可 されているので、安全性が保障されています。

と書かれています。

これに騙されないでください!!

日本でGLP-1製剤を使用する場合は、2型糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮することと書かれており、あくまでも糖尿病と診断された方に使用した場合に安全性が保証されているだけです。

糖尿病と診断されていない人に対して安全性が保証されているわけではないのです。

 

『でも、アメリカでは肥満治療として、ヨーロッパや韓国では抗肥満薬として認可されておりって書いてありますよね?』って思ったかもしれません。

確かにアメリカでは肥満治療薬として認可されているかもしれませんが、だから日本人に安全とは言えません。

なぜなら、日本人のインスリンを分泌する能力は欧米人に比べて低く、そのため軽度の肥満でもインスリン抵抗性によるインスリンの必要量の増加に対応できず、糖尿病になることがあるからです。

このように人種によって、ホルモンに対する身体の反応が違うので、『アメリカでOKだから日本人もOK!』とはならないのです。

 

ちなみにアメリカでは2014年12月FDA(米国食品医薬局)の承認を得て、2015年から販売が開始され、韓国では2017年7月にアジアで初めて許可を得て、2018年3月から販売が開始されたばかりです。

これを見るとまだまだ歴史の浅いので、安全だと断定するには早いように感じています。

 

以上のようなことから、僕はこのダイエット法をおすすめしていません。

GLP-1の分泌を促進する方法

GLP-1ホルモン注射を打つことで、ダイエットするという方法はおすすめできないのですが、GLP-1をダイエットに活用することはできると考えています。

GLP-1は小腸から分泌されるホルモンなのですが、どのような順番で食事を食べたかによって分泌量が変わります。

GLP-1の分泌を促進したいなら、分泌を促す食品を食べればよいのです。

その代表が食物繊維です!

 

食物繊維が豊富なものを最初に食べることで、GLP-1の分泌量を増やすことができます。

食物繊維が多い食材として、ひじきやワカメなどの海藻類やこんにゃくなどがおすすめです。

ただ、食物繊維が多いものを食べてすぐ、炭水化物やたんぱく質を食べるとGLP-1の分泌量にそれほど差が出ないので、食物繊維の多い食品を食べたあとは少し時間を置いて、他の食品を食べてください。

飲み会に行く前のクライアントには、「こんにゃくゼリーを食べてからお店に向かってください!」とアドバイスしています。

まとめ

海外でどれだけ認められているとしても、日本で認可されていないのには何かしらの理由があるはずです。

その点を見ずに、「楽に痩せられそうだから!」と安易なダイエット法に飛びつくのはキケンです。

特に今回はホルモンが関わってきますし、安全性を示す根拠も乏しいので、注意が必要だと個人的には感じています。

 

数年経って、このダイエット法の安全性が確認され、日本でも認可が降りる日が来るかもしれませんが、まだその段階には至っていません。

今回の記事が、GLP-1ダイエットを実際に行うかを判断する際のお役に立てればと思っております。

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筋トレで理想の身体に導く肉体改造のプロ。 科学的根拠に裏付けられたトレーニング理論を論理的かつ分かりやすく説明する指導法には定評があり、多くのクライアントから指名されるパーソナルトレーナー。 これまでに手がけたクライアントは1,200名以上。196名のアスリート、俳優、女優、アーティストの肉体改造に携わる。 パーソナルトレーニング・講演活動に加え、トレーナーの育成や支援を行う傍ら、フィットネスとITデジタルやソーシャルメディアを融合させることで新しいトレーニングの形を創造している。 メディア出演,お仕事依頼 → info@lifetime-athlete.co.jp