朝食を抜いてパフォーマンスが上がるのは気のせいです!

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パーソナルトレーナー・ヘルスコーチをしている安藤ひろゆき(@PThiroando)です。

ずっと前から、朝食を食べることの是非については議論があります。

最近、あるダイエットを本を読んだら、1日2食を推奨していました。

朝食を抜いたほうがパフォーマンスが上がる!

とまことしやかささやかれているわけですが、これは身体の仕組みから考えると絶対にあり得ません!

なぜなら、3食の食事をしている人は、朝起きた段階でエネルギーが枯渇しているからです。

エネルギーが枯渇した状態で、良いパフォーマンスが発揮できるように人間は出来ていません。

朝食を抜いてパフォーマンスがアップしていると感じているのは、体感だけで実際の仕事量はほとんど変わっていません。。。

今日は、朝食を抜いてパフォーマンスが上がらない理由についてお話したいと思います!

目次

朝はお腹が空くように身体は出来ている!

まずはじめに、人間の身体は、夜に大量の睡眠時間がしっかりと取れていれば、朝、お腹が空くように出来ています。

なぜなら、寝ている間も身体は機能を維持するために、肝臓の中に蓄えている糖質(グリコーゲン)を利用しているからです。

このグリコーゲンが起きる時に枯渇している状態で、胃に物が入っていなければ、グレリンというホルモンが出て、脳の視床下部に働いて食欲を増進させるからです。

朝空腹で目が覚めるというのは、こうしたメカニズムです。

グレリンは食欲増進をするだけでなく、成長ホルモンの分泌を促進したり、インスリン分泌の調整をしたりと様々な作用があります。

このような大切な働きをするためにグレリンは分泌されているホルモンです。

朝にお腹が空かない理由

この話をすると朝食を食べない方などに、

『朝はお腹が空かないのですが。。。』

と言われることがあります。

これには以下の2つ原因が考えられます。

  1. 夜が食べ過ぎ、もしくは食べる時間が遅い。。。
  2. 出るべきホルモンが出ていない。。。

1.夜が食べ過ぎ、もしくは食べる時間が遅い。。。

お腹が空かないという方の多くは、夜食べすぎている場合が少なくありません。

先ほどご紹介したグレリンは胃から分泌されるので、胃に物が残っていると分泌されません。

そのため、胃の中が空っぽであることが条件です。

そうなると、夜の食べ過ぎや食べる時間が遅いと、朝はお腹が空かないのです。

2.出るべきホルモンが出ていない。。。

これは先ほどの夜の食べ過ぎよりも深刻です。

食べ過ぎや食べる時間は自分である程度調整することが出来ます。

しかし、この出るべきホルモンが出ないのは、結構深刻です。。。

まず、ホルモンが出なくなるメカニズムですが、朝食を抜くことで起こります。

最初は誰でもグレリンの働きで、空腹を感じます。

その空腹をガマンして、朝食を抜いているとグレリンの分泌されなくなっていきます。

つまり、空腹でなくなったのではなく、ホルモン分泌が抑えられることによって、空腹を脳で感じていないだけなのです。

これはかなり怖いですよね。。。

さらにグレリンは、先ほどお話したように成長ホルモンやインスリンなどにも関わっていますので、分泌が悪くなることは身体の仕組みから見て、決して良いことだとは言えないのです。

朝食を抜くとパフォーマンスが上がる気がする理由

身体の仕組みから考えて、朝食を抜くことで起こること、朝に空腹を感じない理由をご説明しました。

ここからは、朝食を抜くとパフォーマンスが上がる気がする理由についてお話したいと思います。

冒頭でお話したように、

エネルギーが枯渇した状態で、良いパフォーマンスが発揮できるように人間は出来ていません。

それでもパフォーマンスが良くなったと感じるのにも理由があります。

その理由とは、身体が飢餓状態だからです。

飢餓状態では、人間の機能は100%の状態よりも機能低下します。

機能が低下した状態でいつもと同じ仕事量をこなそうとすると、身体が頑張らないといけないので、仕事が出来ているような気がするだけです。

図で開設するとこんな感じです。

朝食抜きはこんな感じです。

朝食を抜くことによって、機能がいつもの80%に低下した状態なので、60%の仕事をこなそうとすると、いつもよりも1割ちょっと増しの力が必要になります。

そのために、同じ仕事料でも沢山仕事をしている気になるのです。

空腹や飢餓状態だと狩猟モードになるけど、エネルギーがないと意味がない。。。

これ以外に、

空腹だと飢餓状態、戦闘モードや狩猟モードに入るから良い!

みたいなことが書かれているのをよく見ますが、これも少し違っています。

過度な空腹時や飢餓状態で、戦闘モードに入る理由は、

アドレナリンが分泌されているから

というのが理由ですが、これは、戦闘モードに入るために分泌されているのではなく、朝食を食べないことで血糖値が上がらないので、血糖値が上がらないので、血糖値を上げるために分泌されています。

決して、戦闘モードにしたくて、分泌されているわけではありません。。。

『でも、結果アドレナリンが出るなら、良いのでは?』

という意見もありますが、栄養状態がいい状態で、アドレナリンが分泌されれば、人間は良いパフォーマンスを発揮できます。

ですが、栄養状態が良くない状態では、最高のパフォーマンスは発揮できません。

朝食を抜く状態は栄養状態が良いとは言えません。

この状態でアドレナリンが出て、パフォーマンスが良くなる可能性は極めて低いです。

朝食を抜くとパフォーマンスが上がるという定量的なデータは無い。。。

ここでもう1つ、補足をしておくと、

朝食を抜くとパフォーマンスが上がるという定量的なデータ

を僕は見たことがありません。

たとえば、朝食を抜いたことで、

朝の仕事量が1.5倍になった!
メールの返信が朝食を抜く前よりも何分に時間短縮が出来るようになった!

といったデータです。

これは、あくまで時間あたりの仕事量です。

『朝食を食べないことで、時間が増えたから仕事がこなせた』では、パフォーマンスが上がっていることにはなりません。

ほとんどの意見は、実践した人の体感です。

こうした体感が起こるのは、先ほどご紹介したとおりです!

もし、朝食を抜くことでパフォーマンスが上がった定量的なデータをお持ちの読者さんがいらっしゃたら、ぜひ教えて頂けますでしょうか?

よろしくお願いします!

朝食を食べる際の注意点

このような理由から、朝食をしっかりと食べることを推奨しているのですが、注意点があります。

この注意点を守らないと朝食がパフォーマンスアップに必ずしも良いとはいえなくなってしまいます。

その注意点とはこちらです。

  • お腹いっぱい食べない
  • 砂糖の多い食品を食べない
  • たんぱく質をしっかりと摂取する

お腹いっぱい食べると消化に身体が集中してしまうので、腹8分目にしてください!

菓子パンやジュースなど砂糖の多い食品は避けてください。

果糖を大量にとっても血糖値は上がりません!

ブドウ糖がしっかりと取れるおにぎりがおすすめです!

炭水化物だけでなく、たんぱく質も摂取すると体温が上がり、より良い状態にすることが出来ます!

僕のおすすめは、おにぎりゆで卵です!

まとめ

朝食を食べることで、寝ている間に減った肝臓グリコーゲンなどの補充や血糖値を上げることが出来ます。

これは、身体の機能から考えると非常に重要なことです。

朝、お腹が空かない人は、夜の食事に問題があるか、朝食時にホルモン分泌が弱くなっている可能性が考えれます。

朝食を抜くことでパフォーマンスが上がるというのは、実践者の体感で、定量的なデータが無いのが現状です。

朝食は食べすぎず、適度にたんぱく質と炭水化物を取りましょう!

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この記事を書いた人

筋トレで理想の身体に導く肉体改造のプロ。
科学的根拠に裏付けられたトレーニング理論を論理的かつ分かりやすく説明する指導法には定評があり、多くのクライアントから指名されるパーソナルトレーナー。
これまでに手がけたクライアントは1,200名以上。196名のアスリート、俳優、女優、アーティストの肉体改造に携わる。
パーソナルトレーニング・講演活動に加え、トレーナーの育成や支援を行う傍ら、フィットネスとITデジタルやソーシャルメディアを融合させることで新しいトレーニングの形を創造している。
メディア出演,お仕事依頼 → info@lifetime-athlete.co.jp

     
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